こんにちは。今日も美味しいシーシャを吸っていますか?シーシャライターのバタコです。
以前、MOSH流山おおたかの森店のスタッフ・ぞのさんが育てている木製台についてインタビューさせていただいたのですが、近年自宅シーシャ勢の間で“専用ボウル(トップ)”を育てるのが流行っているのをご存知でしょうか。
こちらも“育てる”と呼ぶだけに、なかなか手間ひまのかかった愛情いっぱいの専用ボウル、というイメージですが「そもそも“専用ボウル”って何?」「育て方ってどうすればいいの?」と疑問を持つ方もいるかもしれません。
今回は、千葉県流山市にあるMOSH流山おおたかの森店スタッフ・ちうねさんが育てているピーチ・フィグ(いちじく)の専用ボウルをご紹介。専用ボウルに関心をもったきっかけや、その育て方、注意点などについてもご紹介していきます。
専用ボウルが気になっている方も、準備さえすれば今日から“マイ専用ボウル”を育て始められる内容になっていますので、ぜひ最後まで楽しんでご一読ください。
※ぞのさんが育てている木製台についてのインタビュー記事は、こちらをご覧ください。
専用ボウルとは?育て始めたきっかけ
バタコ(以下「バ」):まず、シーシャの専用ボウルというものについて簡単に教えてくれますか?
ちうねさん(以下「ち」):シーシャの専用ボウルというのは、ある決まったフレーバーだけを焚くことを何度も重ねて、特定のフレーバーの味わいを染み込ませたボウルのことです。主に素焼きのクレイトップを使うのですが、回数を重ねるにつれてどんどんフレーバーのシロップがボウルに濃く染み込むので、焚いたときにその味わいがより一層芳醇になって楽しめるんです。
バ:ちうねさんが専用ボウルに関心をもって育てはじめたきっかけは?
ち:僕は他のシーシャ屋さんでも働いているのですが、そちらの店長がツーアップル(ダブルアップル)の専用ボウルを育てていて、そのこだわり様に憧れて、自分でも専用ボウルを育ててみたいと思いました。今はピーチとフィグの専用ボウルを育てていますが、ピーチの方は2024年の3月頃から育て始めて、今は多分350~400回程吸って育てている最中です。
(上写真:回数を重ねるごとに素焼きボウルにシロップが染み込んで色合いが濃くなっていきます)
バ:そんな回数!とても根気がいる作業に思えますが、途中で飽きないんですか?
ち:好きなフレーバーを選んでるし、焦る必要はないんですよね。自分の作りたい味わいが生まれる専用ボウルになるように、探り探り様子を見ながら育てていく感じです。専用ボウルに味が染みてきた感覚はだいたい30回くらいで感じられるので、その先は探求心です!
ちうねさん直伝!専用ボウルの育て方
必要なもの
バ:では早速、専用ボウルの育て方について教えてください。
ち:必要なものは、シーシャ台一式と、素焼きボウル、ヒートマネジメントシステムはアマボーストで蓋は使わなくてOKです。炭は一度焚く際にキューブ炭3つかフラット炭4つで対応します。味が出てきたらどちらの炭の場合でも一つずつ減らします。素焼きボウルは初めて使う前に一度お湯に30分程漬けて土臭さを取っておくのがおすすめです。アマボーストも初めて使用する前に、炭を置いて金属臭さを取ってあげてください。
フレーバー選定
バ:肝心のフレーバーはどうやって選べば良いですか?アメリカ系・中東系などありますが、フレーバーの向き不向きはありますか?
ち:フレーバーはアメリカ系のAzure(アズアー)や中東系のDOZAJI(ドザジ)など、味わいがはっきりしているものだと、染み込むのが分かりやすいと思います。また、育てる中で何度も同じフレーバーを繰り返し買うことになるので、好みのフレーバーであることはもちろん、安定した供給があって継続的に購入しやすいものがおすすめです。僕の育てているピーチはAL FAKHER(アルファーヘル)、フィグはDOZAJIのものを使っています。僕のはたまたまどちらもフルーツ系フレーバーですが、チョコレートやアールグレイ、キャラメル、パンラズナなど、味わいの系統はお好みのもので良いと思います。
アルミホイルの選び方
ち:フレーバーを盛ったボウルにアルミホイルを張って穴あけをするのですが、アルミホイルの厚さにもぜひこだわってみてください。硬い厚手のアルミホイルがおすすめです。普段キッチンで使うような一般的なアルミホイルの厚さは12μm程度なんですが、100円ショップでもBBQ用で30μmくらいのしっかりとした厚みがあるアルミホイルを扱っているのでそちらをぜひ使ってみてください(上写真:右は一般的なアルミホイル、左は厚手のアルミホイル)。
バ:厚みのあるアルミホイルを使った方が良いのはなんでですか?
ち:もちろん味は出してあげていいのですが、焦がしてしまうと焦げた味も一緒についてしまうので、それを防ぐために熱がゆっくりと入る厚みのあるアルミホイルを使用しています。
セッティング
ち:ホイルに穴を開けて、その上にアマボーストを置き、キューブ炭を3点置きかフラット炭を4点置きします。これで一旦セッティングが完了です。穴あけはこんな感じ(下写真)にしていますが、アマボーストに開いている穴の位置に合わせて、アルミホイルにも穴を開けても良いかなと思います。
ち:5分間蒸らしをして立ち上げをします。蒸らし時間はフレーバーや育てたい味で変えてあげてください。蒸らしの最中は、アルミホイルで作った屋根のようなものを被せてあげると(下写真)温度が上がりやすくなります。また、ボウルをシーシャ台に差し込む際、回数を重ねていくとシロップが垂れてくることがあるので、ティッシュやキッチンペーパーをかませてあげた方がいいかもしれませんね。
吸い方・管理方法
ち:立ち上げた後は1時間を目安に、少し勿体ない気もしますが美味しい時間のうちだけ吸います。美味しい味わいをボウルに染み込ませたいのでね。
バ:なるほど……
ち:1時間程吸い終わったら、そのままボウルを冷まし、落ち着いたらアルミホイルを付けたまま逆さにして次回吸うときまで保管しておきます。
バ:育てるには、何回くらいどの程度の頻度で吸えば良いのでしょうか?
ち:味わいが定着するには30回程度がひとつの目安で、週2~3回、2日に1回程度吸えれば十分だと思います。継続することが大事なので、焦らず育ててあげてください。
その他の注意点・“イメージを持つこと”
バ:その他、自宅で専用ボウルを作る際に気をつけた方が良いことはありますか?
ち:まず、専用ボウルを作るならシーシャ台は吸い感がしっかりあるものの方が吸いごたえも感じられるので育てやすいです。そして、自分の中でどんな味わい・香りが感じられる専用ボウルにしたいか“イメージを持つこと”も重要ですね。
バ:イメージですか?
ち:そうです。例えば、同じピーチのフレーバーを使ったとしても、みずみずしさのある白桃系と、もったりとした甘味のある黄桃系では全然違いますよね。白桃系なら弱火でじっくり焚いて育ててみようとか、黄桃系なら高火力で温度を上げていって濃く出るように育ててみようとか、求める味わいによってアプローチも違ってくるんです。
バ:そうなんですね……
ち:最初の段階では、自分の好みの味わいのイメージがなくても良いんです。探り探り1~2ヶ月吸ってみると、自ずと自分の好みの味わいが見つかってくるので。また専用ボウルを育てると、単品のシーシャ作りが上手になって、似た感じのフレーバーの扱いが上手になったり、ミックス作りも上達したりと、メリット尽くしです。ぜひいろんな方にチャレンジしてみてほしいですね。
いざ通常ver.と専用ボウルver.の味わい比較!
という訳で、実際にちうねさんが育てたフィグの専用ボウルver.と普段MOSH流山おおたかの森店で提供している通常ver.それぞれのフィグを吸って味わい・香りを比較してみます!
通常ver.レビュー
まず通常ver.を吸ってみると(フィグ単品を吸うのは今回が初めてでした)、いちじくの甘味がぎゅっと凝縮されていて、ドライフルーツのいちじくの種まで感じるような実物の再現度がありました。吸い込む度に舌に甘味が乗ってきて、香りも華やかです。通常ver.でも十分満足できる味わい!フルーツ系の中でも、濃厚さがあるフレーバーだなと実感しました。
専用ボウルver.レビュー
そして、ついに専用ボウルver.を吸ってみます。一吸いしてゆっくりと煙を吐き出してみると……通常ver.とは全然違う味わいにびっくり!まず“香り”の華やかさ・芳醇さが圧倒的に感じられます。通常ver.と比べ、甘さは角が取れてまあるい深い甘味に変わった印象。深さ・重さがあります。吐き出した時に、いちじくの甘味よりも深い芳醇な香りが口・鼻を抜けていき、舌にもざらっとした質感で残る濃厚さがありました。通常ver.と比べて圧倒的に重み・深さが感じられました。
ちうねさんのフィグ専用ボウルへの想い
バ:今回のフィグ専用ボウルを育てるにあたって、どんなイメージを持ちましたか?
ち:フィグにしたのは元々僕がフィグの香水を使っていて、フィグの香りが好きだったからなんですね。だから、味わいも大切だけれど香りをとても重視して育てました。理想イメージは、華やかでありつつも、もたっとした重さのある香りです。
バ:実際、専用ver.の方が重めで濃厚な香りがして、鼻にも舌にも残りました。
ち:シーシャは味わいの美味しさももちろん大切なんですけれど、一歩奥にあるシーシャならではの香りの美味しさを実感できる専用ボウルにしたかったというのが大きいです。
バ:香りの美味しさですか……深いですね。私も今回少しだけステップアップできた気がします。今回は専用ボウル特集をありがとうございました!
専用ボウルが気になる方はぜひMOSH流山おおたかの森店へ*
今回、専用ボウルについてMOSH流山おおたかの森店のちうねさんに深く教わることができました。これから自宅で専用ボウルを育てる方に参考になる内容となれば幸いです。
千葉県流山市にあるMOSH流山おおたかの森店では、今回ご紹介したちうねさんのピーチ専用ボウル・フィグ専用ボウルや、以前ご紹介したぞのさんの木製ピーチ専用台を実際に吸うことができます。メンテナンス中のこともあるので、気になる方はぜひMOSH流山おおたかの森店の公式ラインに登録後オープンチャットに参加いただくか、お電話にて事前にお問い合わせください。
その他、専用ボウル・専用台の育て方のご相談にもスタッフさんが応じてくれるので、お悩みの方はぜひ伺ってみてくださいね。
それでは、今度はぜひMOSH流山おおたかの森店でお会いしましょう!シーシャライター・バタコがお届けしました。
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